久々の更新。
ミュージシャンの仕事って内容によって色んな顔を持ってまして。
(人によって、活動の仕方やスタンスにも違いがあるけど)
自分の場合は、ソロ活動の他に、ライブハウスでのセッション、サポートで参加するコンサート、スタジオでの録音の仕事、書きの仕事(作曲&編曲)・・etcと今は色々(節操無く!?)やってますが、ここで、なんとな~くの裏の様子を載せてみようか、と。
お題はライブハウスでのセッション編。
1/12に六本木STBで行われたギタリスト越田太郎丸君のリーダーセッションの裏側です。
2009年 11月か12月(頃だったと思う)
太郎丸くんから直に電話がある。オファーを受けます。
良く知った仲だと事務所を通さずに気楽な感じで進む事が多い。
電話では、内容の相談を受けたり、キャッチーな雑談&猥談をして、その後、事務所と共用してるスケジュールサーバに記入。
普通はもうちょっと前にブッキングのオファーが入るけど、今回はSTBからのオファーというのもあって割とバタバタで日程が決まったようです。
ライブはミュージシャン側が企画するだけじゃなくて、今回のようにライブハウスから依頼が来る事も。
こまめにスケジュールを調整して連絡をくれたりする熱心なライブハウスもあります。
2010年 年明け
あけおめメールと共に、「12日のライブだけど、大ちゃんの曲は”尼ーびれ"と"風邪の由紀江"をやりたいんだけど、いいですか?」とメールがくる。
彼の(俺もだけど)メールでのヒネリは毎度の事なので、普通にスルーして、「いいです」と返信。
リハーサルに日にちを取れないライブの場合は、曲を知らないメンバーの為に音資料を事前にメールしたり郵送します。
セッション系のライブは、大体、別日にリハは取らないので、ほとんどこのやり方か、資料も配らずに当日に初見でリハっていうパターン。後者の方が多い。
俺自身は初見のスリリングさも好きだが、やっぱりある程度、作り込んでいく方が好みなので、リハがある方がいい。
今回は資料を配布する親切なやり方なので、自分も持ち寄る曲の譜面などを太郎丸くんにメールしておきます。
1月某日 太郎丸君からプログラム予定曲の資料が郵送で届く。
すぐには封をあけず、何日か放置プレイ。
1月10日。あけてみる。意外と難しそうなのがあって焦るの図。経験値には関係なく、懲りずに毎度このパターンを通る。
前日。予習。聴きながらイメトレ。飛ぶ所(ダル・セーニョとかコーダとか)を蛍光ペンで印する。
長年の自分なりのルールがあって、赤はD.S1、青はD.S.2、緑はコーダ1・・とか決めてあります。
当日。行く前に他の仕事がなかったり、眠くなかったり、やる気がある時は、指のウォーミングアップをしていきます。
野球でいえば、ストレッチ&ランニング?
自分のベストは1時間くらいかけてHANONを弾いて、それから1時間くらいウダウダ気ままに弾くパターンですが、この日は合計で15分くらい。
あとはお風呂に入って、湯船にゆっくりつかり、腕とか指をほぐします。これ重要。そしてなんとなくプレイとかMCとかの「ライブの持って行き方」をイメトレします。
この一連の行程は、その日のライブに多大な影響を及ぼします。
今日も楽しく、緊張せずに、いい本番をしよう、と吟じます。
移動の車内。車ではあまり音楽を聴かない主義なんだけど、この日は音資料を流していく。
14時。楽屋入り。ちなみにスタッフはもっと前から仕込みをしてます。
挨拶はきちんと。これ大事。特に「初めまして」の方とは念入りに。
基本、ミュージジャンは一匹狼。実は人見知りな性格の人が多かったりするわけですが。
最近どう?とか、こいつはどんな奴じゃ?・・的に探りあいながら、今日の雰囲気を良くする為に楽屋での会話は重要です。
当然、くだけた話題がベスト。ステージ上では決してしゃべれない話題のオンパレードになったりすると結束も深まる。
ある意味怖いのは、ステージで音を出した瞬間にその人がなんとなく解ってしまうってこと。
背景とか人となり、とか。音は正直。
14時~15時
サウンドチェック。各楽器単体の音決めを、まずします。
普通はドラムのキック(バスドラム)から。ドラムだけとっても、スネア、ハット、タム、シンバル・・と一つ一つやっていきます。
その後、ベース、ギター、ピアノ・・と低音の方から順に作っていく。
自分もピアノ&椅子の状態を確認してから、マイキングをチェックして、あと調律師さんがいる場合は、要望を出します。
15時~開場時間のちょっと前まで
リハーサル。全員で音を出してみて、各々のモニターのバランスとか音質の注文をPAスタッフに伝えます。
それぞれのメンバーが持ち寄った曲についてテキパキと指示。
時間節約と体力温存の為、リハではアドリブ部分も割愛して、曲自体も全部通さずに、はしょって演奏します。
音環境はすぐに整う事もあるけど、なかなかそうはいかず、思うように定まるまで時間がかかる事が多々。
お客さんが入ると音もまた変わるので(特に冬は着ているものが厚いので顕著)、それも予想して外の音も作ります。
ミュージシャン自身もそうだけど、時間が限られてる中の仕事なので、PAスタッフ&照明スタッフ&ローディ・・と、全員に頭の回転の早さとスキルが求められるのであ~る。
開場まで
スタッフは、ここで、PA&照明etcとかの最終チェックをします。
開演まで
楽屋で待機。
STBは、ここで食事が用意されて、魚か肉かメニューを選べたりします。これが結構美味!
それを食べつつ、雑談&猥談(またか!)して、あとは、各々それぞれの”本番前モード”に突入。
譜面とにらめっこする人、楽器を触る人、外にフラっと出る人、寝る人・・など。
いよいよあと30分くらいとなって、最終打ち合わせをメンバー間でします。曲のサイズ確認と、アドリブソロのキャスティングなど。
大きなコンサートだと、MCの流れ(メンバー紹介のタイミングとか)も確認しますが、こういうセッションの場合、MCは出たとこ勝負。(進行役のリーダーは考えてます)
本番!!! 熱演するぅ。
終演。ライブの反省&感想を言い合う時もあれば、黙して語らずの時もあったり、まぁ色々。
この後は、楽器とか機材のバラシ。
現場によって、打ち上がる時もあるし、打ち上がらない時もある。
この日はまっすぐ帰りました。
脳内は、本番の反省と、そして適度な興奮とが入り交じって、終わった後もじゃっかん覚醒している。
自分の場合は圧倒的に反省が多いけど・・。
セッションの場合は割と気楽ですが、ソロコンサートの時とかは、前日の夜と同じくらい終わった後も覚醒しちゃう。
あまりに覚醒してしまった時は、一人で、ラーメン屋に寄ったり、本屋に寄ったり、健康ランドに行ったり、徘徊します。
帰宅して、次はもっといいパフォーマンスをしよう、と心に(すこしだけ)誓いつつ、徐々に弛緩するぅ。
おしまい。
JAN. 20. 2010
榊原 大
暑中お見舞い申し上げます。
去年の年末のライブがようやくDVDになりました。
当初のリリース予定より、諸々の事情で遅くなってしまい、
楽しみにしてくださっていた方々には 待たせてしまってごめんなさい。
ソロでデビューしてから、こうやって映像を残すのは初めてです。
裏話をちょっと書くと、 今回は、限られた予算で四苦八苦したこと、
その他にも、いざ本番になって大事なカメラがトラブって使えなくなったり(汗)と、
壁がいっぱいありました。
映像的には、箇所箇所、ちょっと暗いんじゃないの!?という意見も多分多いと思います・・。
でも、前々からライブ映像を欲しいというリスナーの方の要望もあったり、
俺自身、セレブの4人とのライブを残してみたい、という動機が強く、
めげずに最後まで仕上げました。
ピアノ、弦カル、WBというアコースティック編成で、決して派手ではないステージ上ですが、
このシンプルな形を残したかった。
ライブアルバムやライブDVDは、音をデジタルレコーディングしてる・・という時点で、
ライブそのものとは違う別モノだと考えています。
空気を伝わる「音波」は、ライブ会場以外では再現不可能だと思う。 なので、
今回のDVDもCDと同じく、ライブとは違う、ひとつの作品のつもりで創りました。
とはいえ、「音」そのもに関しては、トラックダウンでも補正のみにして、
演奏自体はいじらずに、出来るだけそのままの音を残しました。
あとは、じゃっかん余計なインタビュー(苦笑)が曲間に随所随所、挿入されてきますが、
こちらはメニューから「PLAY MUSIC」というボタンを押せば、
楽曲のみを聴ける構成になっています。
気楽に「映像付きCD」のつもりで、
少し大きな音で、お酒でも飲みながら楽しんでいただければこれ幸い。
そして、ストレートな音波は、是非、ライブ会場で楽しんでください!
July 31. 2009
榊原 大
